奨学金を債務整理するとどうなる?保証人や機関保証利用時の影響を解説

 奨学金は多くの方が利用する教育資金ですが、返済が困難になった場合、債務整理を検討することもあります。債務整理を行うと、保証人や連帯保証人にどのような影響があるのか、また機関保証を利用している場合の対応について詳しく解説します。さらに、保証人への返済が形式的には一括請求であっても分割払いが可能なケースについてもご紹介します。

事務所

奨学金を債務整理する場合の手続き別の影響

任意整理

 任意整理では、奨学金の利息カットや返済額の減額を債権者と交渉します。ただし、奨学金はもともと利息が低いため、大きなメリットは得られないことが多く、任意整理をするケースはとても少ないです。奨学金以外の借金を対象にすることで毎月の負担を軽減できる場合があります。

個人再生

 個人再生では、奨学金も他の借金と同様に減額対象となります。債務者本人は、圧縮された金額を支払い、保証人・連帯保証人は減額されなかった分を支払うこととなります(300万円の奨学金が5分の1に減額された場合、1/5の60万円を債務者本人が支払い、残る240万円を保証人や連帯保証人が支払います)。

自己破産

 自己破産では奨学金も免責対象となり、返済義務がなくなります。ただし、連帯保証人や保証人には全額の請求が行われるため、その影響を考慮する必要があります。

保証人・連帯保証人への影響

人的保証(保証人・連帯保証人)の場合

 日本学生支援機構などでは、多くの場合「人的保証」が採用されています。この場合、親や親族が連帯保証人となっていることが一般的です。債務整理をすると、主債務者(借りた本人)の返済義務は免除されますが、その分連帯保証人や保証人に請求が行われます。

「自己破産後、親が連帯保証人だったため、日本学生支援機構から親に全額請求されました。しかし、口座振替(リレー口座)による返還というもので、毎月の支払額はそのままで引き落とし口座を親の口座に帰るだけでした。」(30代男性)

「私は片親だったこともあり、市町村の奨学金を借りていました。母が連帯借受人となっており、母に全額請求されましたが、返済は変わらず分割払いでした。」

機関保証の場合

 機関保証制度を利用している場合は、債務整理後に請求が行われるのは保証会社です。この場合、親族などに迷惑がかからないため安心ですが、その後に本人へ求償権(代わりに支払った分を請求する権利)が発生します。債務整理の場合、これを整理することになります。

「機関保証を利用していたため家族には影響がありませんでした。特に何事もなく、自己破産で免責されました。」(30代女性)

形式的には一括請求でも分割払いになるケース

 連帯保証人や機関保証会社への請求は原則として一括払いですが、多くの場合交渉によって分割払いに応じてもらえることがあります。

奨学金債務整理時の注意点

  • 事前相談: 保証人や連帯保証人への影響を考慮し、事前に弁護士へ相談しましょう。
  • 偏頗弁済: 特定の相手だけに優先的に返済すると「偏頗弁済」とみなされる可能性があります。
  • 救済制度の検討: 減額返還制度や返還期限猶予制度など、日本学生支援機構の救済措置も活用しましょう。

まとめ

 奨学金を債務整理すると主債務者の負担は軽減されますが、その影響は連帯保証人や機関保証会社にも及びます。一括請求でも分割交渉が可能な場合もあるため、専門家と相談して最適な方法を選びましょう。また、日本学生支援機構の救済制度も併せて検討することで負担軽減につながります。

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債務整理をご検討の方は、ぜひ、おすすめの弁護士に相談してみてください!

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